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夏タイヤ&冬タイヤ

スタッドレスタイヤとは

冬のアイスバーンや積雪路などで、ノーマルタイヤよりも車の駆動力を路面に伝える工夫がされたタイヤを、スタッドレスタイヤと言います。

 

元々日本における雪道の走行では、スノータイヤに金属製のスパイクピンを埋め込んだ、スパイクタイヤを使用していました。

スパイクが路面を噛んで快適な走行が可能だったのですが、乾いた路面で使用すると、金属製のスパイクピンが路面のアスファルトを削ってしまい、春先には多くの粉塵が発生していました。

 

その粉塵により、目・鼻・のどの疾患や気管支喘息を誘発するなどの健康被害が発生して、社会問題となっていました。

そこで、1980年代からスパイクを使わない、スタッドレスタイヤが普及し始めました。

1991年に「スパイクタイヤ粉じん防止法」が施行され、今ではスパイクタイヤの使用は禁止されており、すべての冬タイヤはスタッドレスタイヤとなっています。

スタットレスタイヤと表記してある商品もありますが、正しくはスタッド(滑り止め用の鋲)がレス(無い)タイヤで、「スタッドレスタイヤ」です。

ノーマルタイヤ(夏タイヤ)と スタッドレスタイヤ(冬タイヤ)の違い

路面との摩擦

スタッドレスタイヤの場合は、路面との摩擦を増やすことで、しっかりと路面を噛んで走行することができます。

ノーマルタイヤの場合は、路面との摩擦を抑え、少ないエネルギーで多くの距離を走行でき、燃費が良いです。

ゴムのやわらかさ

低温環境においては、通常、ノーマルタイヤだと、低温で固くなって路面との接地が少なくなるため、路面をつかむグリップ力が低下します。

スタッドレスタイヤは、低温(-20℃程度)でも硬化しにくく、路面に密着できるように、特殊なゴムを使って柔らかく出来ています。

また、ゴムにもガラスの繊維やクルミ等を練り込んでグリップ力を高めたり、空気を練り込んだりして、スポンジのように水分を吸収したりできるよう様々な工夫がされています。

スタッドレスタイヤのゴムは、年数を重ねることでだんだん固くなり、路面に密着する性能が落ちてきます。

そのため、買ってから3年以上経ったスタッドレスタイヤには、定期的な点検が必要です。

溝の深さ

路面が滑る原因は“水分”です。

冷蔵庫の氷を思い浮かべてみてください。冷凍庫から出したばかりで、表面を霜が覆っている氷は、難なく持つことができますよね。

しかし、溶けて表面が濡れている氷は、滑りやすくてなかなか持つことができません。

路面も同じで、路面の氷が解けて、路面の表面に水があると、車は滑りやすくなるのです。

スタッドレスタイヤには、深い溝とサイプと呼ばれる浅く細い溝がたくさんあります。

タイヤの溝を深く多くすることによって、路面表面にある水を掻き出して、タイヤが路面に接地し、引っ掻きます。

また、積雪のある路面の雪を噛むようにし、圧縮して蹴り出すことで車が進み、次に接地するときまでに雪が剥がれおちることで、新たに雪を噛むことができます。

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